待合所

 ほぼ一年ぶりに病院へ診てもらいにでかけた。一週間ぐらい前から咳が止まらないんだ。帯広で一番大きな病院、朝9時前に受付したのに終わったのは11時半だった。いつももの凄く混んでいる病院だ。
 いろんな人がいるものだ。待合いでず〜っと寝ている人。診察終わったのにまだ先生に話がのこっているのか診察室の前から動かない人。病院なのに短パンに黒いストッキングという妙にセクシーなかっこうで来てる人とか(笑)。
 通路に一人のおじさんが診察券を落として歩いていった。すぐそれに気づいた別のおじさんが「落としたよー」と大きな声を掛ける。「あっ、これこれ、これ落としたらたいへんなんだ」「そうそう」「おとうさん、すまんかったね」「いやいや」。……初対面と思われる二人の会話だった。
 こうして人々を観察していると待合いの時間もそう長くは感じないものだ。