三菱ディオンのこと

 今乗ってる乗用車は、以前父が新車で買ったののお下がりです。

 「生きてるうちにもういっぺん新車に乗ってみたいんだ」と、いつも車検を頼んでる整備工場の人に頼んだのが、2001年、父が73歳の時でした。納車までかなり待たされて、「遅い遅い」とずいぶんと怒ってたのを思い出します。よっぽど楽しみにしてたんでしょうね。

 足元が広く乗り降りしやすいのでお年寄りには最適^^。なにより初めてのオートマ、年を取ってからのMTからATに変わった時の感動はひとしおだったようですよ。昔から運転が好きだった父は、駒畠に通ってくるとき(その頃から帯広に住んでました)はもちろん、兄弟やいとこで集まるときや病院通い、あるいは知人の送り迎えまで、乗り回していたようです。


 写真は、2005年、父が運転して、はるばる富山県から来てくれてたいとこ夫婦を駅まで送っていくところです。

 80も過ぎ、白内障の手術をした頃から、「目が見えなくなった、特に夜がだめだ」と言うようになり、ときどきこすったりぶつけたりしたようで(私には何にも言わずに)整備工場でこそっと直してもらってたようでした。


 そしてついに2013年、更新時期が近づいたところで免許証の返上を決断しました。父が85歳になろうとしている時でした。すぐ近くに車を運転する叔父がいたから踏み切れたんだと思います。

 ディオンはその後駒畠に置いて自分が乗り、時々父の用事の送迎などやるようになりました。
 運転席と助手席の間に何もなくゆったりとしていること、7人乗りで普段はイスを倒して広々とした荷室として使えること、2000ccで高速道路などでもチカラ不足を感じることはないこと、など自分が乗るようになってもたいへん重宝する使いやすい車でした。
 鳥見に出かけるときはフィールドスコープや三脚、あるいは、昼食の用意など積み込みます。カメラや双眼鏡はすぐ手の届くところに置けました。
 年暮れには長芋や芋を20袋も積んで親戚知人に配って歩きます。時には、孫に会いに札幌まで高速を走らせました。また、同じニコニコのナンバーを持つ車を探して喜んだりしてました。


 そうやって楽しく使ってきた三菱ディオンですが、実はまもなく手放すことになったのです。決めはしたのに、このディオンが父の形見とも言えるくらい思い出の詰まった車なので忍びないんですよね〜。

 せめて今までディオンが写ってる写真をここに載せようと、ずーっとアルバムを探したんだけど、案外撮ってないものなんですよね〜。(上の写真ぐらいでした)
 
 そんなわけでもう少し、思い出にふけりながら乗り回したいと思ってます。