残留農薬

cannon2006-09-10

 今年初めて販売用に南瓜を植えた。植えて早々思いがけないカラスの食害に見舞われた。夏の好天で残ったものはそれなりに実をつけいよいよ収穫間近となった。
 そこにショッキングなニュースが飛び込んできた。落とし穴がもう一つあったんだ。
 なんと30年も前に使用禁止になった農薬が今頃になってカボチャから検出されたというのだ。この「ヘプタクロル」とはまったく聞いたことのない名前だ。当時ビートなどに使われていた殺虫剤らしい。
 JAの資材係に尋ねても日甜に尋ねても今調べていると言う。なにせ30年以上前のことだ。駒畠甜菜育苗センターが始まった昭和50年より前の話だ。
 で、今もう78になる私の父に尋ねてみた。
 「ヘプタクロル?、聞いたことあるなぁ」
 「…え?、使ってたのか?」
 「使ってたかは覚えがないが名前は知っている」
  …ひょえー、物忘れがひどくなるトシなのになんでこの名前を覚えてるんだ?。
 その残留農薬はほんとうに土壌から来るものなのか。基準は超えても安全だと言うがその残留基準とはどういう数字だ?。かつては使われててその後使用禁止になったたくさんの他の農薬はどうなの?。一刻も早く明らかにしてほしい。その暁にはマスコミもきちっと正確に報道してほしいものだ。
 各作物に使う農薬は、試験場での試験結果に基づいて国や道が使用基準を決め、それをもとに農業改良普及所や農協が私達農家に指導してはじめて実際に施される。機械化とともに作付面積が増えたビートは当時としては新しい作物で技術指導も細かなところまで徹底されたに違いない。そもそもその指導の中に「ヘプタクロル」は存在していたのである。こんなページを見つけた。道農政部、道立農業試験場の昭和40年当時の普及奨励事項である。
 亀田農協のカボチャはいったいどうなるのだろう。来年以降も厳しい状況じゃないか。十勝から遠く離れているとは言え同じ北海道。十勝のカボチャまで敬遠されるようになるのだろうか。
 今日、JA担当職員がウチのカボチャをひとつ持って行った。JA幕別管内全部のカボチャを対象に出荷前検査をするそうだ。今年の畑は30年前は原野だったから大丈夫なのだが、それはそれとして収穫したものはちゃんと売れるのだろうか。

追記(10/1):検査の結果、当JA管内の全部の南瓜は問題なかったそうだ。